2009年6月13日(土) 「ANOTHER Holy Mother Of Meatloaf(略してあなほり)」@下北沢440

■レポート
写真①.JPG2009/6/20(土)に恵比寿Liquid Roomで行われる、90年代にオルタナティブハードコアシーンの女性バンドの中核だったSUPER JUNKY MONKEYの10年以上ぶりとなる、一夜だけの復活ライブに先駆けて、去る6/13(土)に下北沢440でSUPER JUNKY MONKEYの当時のライブ映像やテレビ出演時のテープ等を上映し、メンバーと共に振り返る特別なイベントが催されました。



2部構成で行われたこのイベントの第一部では、今や入手困難なビデオ&ショートコント集『Deathi』や、1995年5月14日の渋谷クアトロでのライブを収録した『ホーリー・マザー・オブ・ミートローフVol.2』といったビデオが上映されたのは、ファンならずとも当時の日本のバンドのバイブスを余す事無く感じられ、いくら時代が移り変わっても、シビれるものは不変だということを見せつけた。

写真②.jpg休憩をはさんで第二部では、当時の貴重なライブ映像やテレビ出演時の映像を中心にメンバーが解説をしながら進んでいった。
デビュー前の新宿JAMでのライブ、CMJオーディション時のライブ、CMJオーディション優勝後のCBGBでのライブ、これら全てのライブは圧倒的であり、音楽には国境も世代も時代もないと強く納得させられる最高のライブだった。CMJオーディションに優勝して、アメリカのニュース番組に取り上げられた際に、アメリカ進出を試みるものの、なかなか受け入れられないポップスとしてピンクレディー、松田聖子と共に挙げられ、果たしてSUPER JUNKY MONKEYはどう躍進するか、と紹介されていたのが可笑しくもあり、アメリカでの日本のロックのパイオニアとしてのSUPER JUNKY MONKEYを象徴していた。

写真③.jpgニューヨークでのレコーディングの際、スタジオのロピーで、何も知らずにリンゴ食べるかい?と差し出した相手が、The ClashのボーカルJoe Strummerだったことや、そのスタジオにHANOI ROCKSのベーシストがベースを売りに来た事も貴重な話だった。

数々の貴重な映像の中でもハイライトと言えるのは、SUPER JUNKY MONKEYが地上波のテレビ番組である、「タモリの音楽は世界だ!」に出演した時のものだろう。当時、まだモッシュやダイブがアンダーグラウンドの中だけのものであり、SUPER JUNKY MONKEYのライブでそれを目の当たりにしたタモリや中尾ミエ、林家こぶ平時代の正蔵らにSUPER JUNKY MONKEYがダイブ講座を説く場面は圧巻だった。裏を返せば、それまでのオーディエンスは、手拍子や歌手に合わせて決まった踊りをする事に飽き飽きとしていて、モッシュやダイブのような自由に楽しむ事を覚え、水を得た魚のように、ライブを120%楽しみ始めた日本のロックの新たな幕開けの時代だったこと、さらにはその時代にSUPER JUNKY MONKEYがまぎれもなく中心にいたということを証明している映像でもあるだろう。

写真④.jpg最後にSUPER JUNKY MONKEY後期のロンドンでのライブが上映され、それを見る限り決して時代を感じさせない、むしろ新しくもある彼女たちの音楽性は、今でも続いていたらどこまで行っていたのだろうと、感慨深くもなる程だ。残念ながら4人でのSUPER JUNKY MONKEYライブはもう見る事はできないが、6月20日のライブでは、KEIKO、かわいしのぶ、まつだっっ!!の3人が、当時を彷彿とさせる、そして今を生きる私たちの背中を強く押してくれる最高のライブになるだろう。



SHOWS====================================================
6/20(土)恵比寿LIQUIDROOM
「SUPER JUNKY MONKEY Presents Songs Are Our Universe」
出演
スーパージャンキーモンキー
WRENCH
ジェイソンズ
and more
OPEN18:00/START19:00
    前売¥4,000/当日¥4,500(ドリンク代別途必要)
チケットはこちらから
チケットぴあ(P:317-655)、ローソンチケット(L:78492)、eプラス岩盤(店頭販売のみ)TEL: 03-3477-5710
    [info]SMASH 03-3444-6751
====================================================

Official Homepage



■フォトギャラリー

写真①.JPG